女中たち にまつわる こまごましたものたち

演出家劇作家女優 田口アヤコが
ジャン・ジュネ作の戯曲『女中たち』から お芝居をつくっております。

『手を離したとき目をつむっていたのか それとも最初から目はつぶれていたのか
 〜ジャン・ジュネ作「女中たち」より』
2006年8月18日(金)〜21日(月) 王子小劇場にて。
www.korogasu.com


本番まで もろもろ うかんできたものを。
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女中たち
舞台は 奥様の寝室。

クレールとソランジュ 二人は姉妹。女中。
奥様の留守中に 片方が奥様 片方が女中を演じる
「奥様ゲーム」に興じている。
交代しても交代しても交代しても
奥様が帰って来ても  (奥様は幸福 愛している 愛されている)
奥様が出掛けていっても(奥様は幸福 愛している 愛されている)
二人は どこにも 行けない。

ふたりの性妄想の相手 若い牛乳屋のおとこ
奥様の 赤いドレス 白いドレス たくさんの花々
じぶんたちの屋根裏部屋のみじめさ
じぶんたちの生活のみじめさ
ごぼりとくさいにおいを放つ 台所の流し
なんどもなんどもくりかえす 奥様ゲーム
ゲームは奥様を殺すことで終わるはずなのに
女中は奥様を手にかけることができない
カーテンをドレスのかわりに巻き付け
上流のじぶんを演じるクレール
奥様を殺そうと殺そうと絞め殺そうと
毛布をめくることができなかったソランジュ
どこまで相手を責めても
相手は鏡にうつった自分とおんなじ顔をしている

ふたりは 奥様の夫 この家の主人のちゃちな犯罪を警察に密告した
ふたりの企てに反し
警察に取り調べを受けていた奥様の夫はすぐに釈放される
逃げることすらできないふたりは
また奥様ゲームをはじめる
最後に奥様を演じたのはクレール
この家のなかで いちばん高価な いちばんりっぱなカップで
ほんものの奥様を殺そう と用意していた
毒入りの菩提樹茶を飲む。

もっと高貴なじぶん
もっと美しいじぶん
もっともっとこんなんじゃあないじぶん
それは 彼女たちの手には はいらない。


ジャン・ジュネ作『女中たち』は、
「労働」と「消費」そして「愛情」という
現代の女性たちが(いまや男性よりもむしろ女性たちが)
ふりまわされている問題を描いた
「Paris」という都市の戯曲である。                      

労働 は もちろん疲れる。
おんなたちは 鏡の中の 疲れ やつれ しぼんだ自分を見て
ますます老いに近づいていくような気がする。
お互いのすがたをうつす鏡としての「姉妹」

結婚 への あこがれや
気持ちがうきうきする瞬間は すぐに 消 え る
それでも生き続けること
おんなでありつづけること
都市ではたらく おんなのはなし。
01:26 | うかんだもの | comments(0) | trackbacks(0)
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